Japanese
English
スポーツ傷害の予防・診断・治療 Ⅱ.部位別各論
4.手・手関節
骨性槌指陳旧例に対する鋼線締結法の治療成績
Results of wiring for old mallet finger of bony origin
森澤 妥
1
,
吉田 篤
2
,
高山 真一郎
3
Y. Morisawa
1
,
A. Yoshida
2
,
S. Takayama
3
1国立埼玉病院リハビリテーション科
2国立埼玉病院整形外科
3国立成育医療研究センター整形外科
1Dept. of Rehabilitation, Saitama National Hospital, Wako
キーワード:
mallet finger
,
bony origin
,
old
,
wiring
Keyword:
mallet finger
,
bony origin
,
old
,
wiring
pp.144-147
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei73_144
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
日常で突き指は頻繁に生じるスポーツ外傷である.受傷後早期に医療機関を受診すれば,骨性槌指,腱性槌指などの診断が得られ,保存あるいは手術により良好な結果が得られる.しかし,骨折ではなく突き指,打撲,捻挫と自己判断し,痛み・腫脹が改善せず医療機関を受診し,陳旧性骨性槌指と判明することがある.
骨性槌指は新鮮例では良好な成績が得られるが,陳旧性の手術は難渋することが多い.
筆者らは陳旧性骨性槌指に対して鋼線を用いた引き寄せ締結固定法を施行しており,本稿ではその治療成績を報告する.適応は ① 受傷後6~7週までで,石黒法を試みて整復されない症例,② 受傷後6~7週以降の症例,③ 石黒法術後の骨片の脱転症例としている.
© Nankodo Co., Ltd., 2018