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経験と考察
腱性マレット指に対する手術的治療
-――初診時伸展不足角が40°以上で年齢が40歳以上の20例21指の研究
Follow up study on primary repair for mallet finger of tendon origin:outcome of surgical treatment for the 21 fingers of 20 cases whose ages were over 40 years combined with over 40°extension lack of distal interphalangeal joint at first visit
石突 正文
1
M. Ishizuki
1
1小美玉市医療センター整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Omitama City Medical Center, Omitama
キーワード:
mallet finger
,
extensor tendon rupture
,
primary suture
Keyword:
mallet finger
,
extensor tendon rupture
,
primary suture
pp.753-757
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_753
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は じ め に
腱性マレット指は,一般的に装具療法や鋼線を用いた伸展位固定による保存的治療が行われることが多く,よい成績が得られると認識されている.しかしながら,長期の保存的治療にもかかわらず20°以上の伸展不全を呈する成績不良例に遭遇することがあり,患者,医師両者にとって落胆は大きい.そこで,腱性マレット指の保存的治療の治療成績を文献的に検索すると,成績不良例も数多く報告されている.岡ら1)は,腱性マレット指の保存的治療46例の治療成績において蟹江の評価法2)で不可と評価されたものが5例あり,全例初診時伸展不足角が41°以上かつ39歳以上の症例であったと報告しており,筆者の経験に近い.本稿では初診時伸展不足角が40°以上で年齢が40歳以上の腱性マレット指に対して手術的治療を行ったので,その結果を報告する.
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