骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その2)
上肢・体幹◆4.橈骨(遠位)手掌から突いて受傷したと思われる手掌に擦過傷のある掌側転位型橈骨遠位端骨折の治療
川崎 恵吉
1
,
東山 祐介
,
門馬 秀介
,
酒井 健
,
古屋 貫治
,
稲垣 克記
1昭和大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
内固定法
,
骨板
,
手外傷
,
X線CT
,
橈骨骨折
,
骨折-粉砕
,
三次元イメージング
,
中手
,
骨折-多発性
,
骨折-不安定型
Keyword:
Fractures, Multiple
,
Bone Plates
,
Hand Injuries
,
Fracture Fixation, Internal
,
Metacarpus
,
Radiography
,
Radius Fractures
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Fractures, Comminuted
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.52-58
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017257812
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当科で2001~2014年に手術的治療を行った橈骨遠位端骨折357例のうち、掌側転位型で、かつ手掌に擦過傷を認めた9例10手を対象とし、その特徴と治療成績および治療のピットフォールについて検討した。特徴として「比較的若い男性」「Motorcycle injury」「両手骨折」「亜脱臼を伴うBarton骨折」が多い傾向にあった。治療の際には、有鉤骨鉤骨折や大菱形骨稜骨折の合併を見逃さないように注意するとともに、強い軸圧による受傷機転を考慮して、掌尺側骨片(volar lunate facet fragment)のサポートを十分に行うことが必要と考えられた。
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