整形外科の手術手技-私はこうしている
脊椎・骨盤・体幹 腰椎 腰部脊柱管狭窄症に対する棘突起縦割式片側進入両側除圧術
鈴木 亨暢
1
,
玉井 孝司
,
寺井 秀富
,
豊田 宏光
,
中村 博亮
1大阪市立大学 大学院整形外科
キーワード:
脊柱管狭窄
,
X線CT
,
腰椎
,
マッチドペア分析
,
棘突起縦割法
Keyword:
Lumbar Vertebrae
,
Spinal Stenosis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Matched-Pair Analysis
pp.222-226
発行日 2014年10月10日
Published Date 2014/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2015040721
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腰部脊柱管狭窄症に対する棘突起縦割式片側進入両側除圧術について検討した。腰部脊柱管狭窄症に対して棘突起縦割式片側進人両側除圧を行い、2年以上経過観察可能であった34例(縦割群)を対象とした。通常の傍脊柱筋を棘突起から切離する方法で片側進入両側除圧術を行った34例(筋切離群)を対照群とした。術前腰痛VASは縦割群で有意に高かった。1椎間あたりの平均手術時間は、有意に縦割群のほうが短かったが、1椎間あたり平均出血量は両群間に有意差は認めなかった。両群ともに術前JOAスコアおよび各種VASは術後有意に改善し、術後2年時まで改善は保たれた。術後2年時の下肢しびれVASは有意に縦割群で低かったが、その他の項目は両群間に有意差は認めなかった。再手術例の割合に両群間で有意差は認めなかった。縦割群における術後2年時点での縦割棘突起の癒合率は86.7%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014