発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009138567
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過去5年間に、人工股関節全置換術(THA)を行った血液透析患者15例17股(男性3例、女性12例:平均年齢59歳)を対象に、周術期成績について検討した。なお、非透析患者で変形性股関節症に対するprimary THA271例302股(男性36例、女性235例:平均年齢63歳)を対照とした。その結果、透析患者の術前合併症・既往歴は循環器疾患が最も多く、消化器疾患が次いだ。術後は循環器合併症は2例(11.8%)に認めたが、消化器合併症は認めなかった。また、手術時間、出血量については透析患者と非透析患者に有意差を認めなかった。透析患者に対するTHAの周術期管理として、循環器に対する術前評価及び術後の循環変動に対して注意が必要があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009