腰椎疾患up-to-date
特殊病態 腰椎化膿性椎間関節炎の臨床的特徴
菊池 一馬
1
,
阿部 栄二
,
村井 肇
,
小林 孝
,
阿部 利樹
,
宮腰 尚久
,
島田 洋一
1JA秋田厚生連秋田組合総合病院 整形外科
キーワード:
Cefazolin
,
Cefotiam
,
Minocycline
,
化膿
,
関節炎-感染性
,
MRI
,
X線CT
,
腰椎
,
後向き研究
,
椎間関節
Keyword:
Arthritis, Infectious
,
Cefazolin
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Lumbar Vertebrae
,
Minocycline
,
Retrospective Studies
,
Suppuration
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Cefotiam
,
Zygapophyseal Joint
pp.264-269
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222879
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腰椎化膿性椎間関節炎の臨床的特徴について検討した。化膿性脊椎炎37例を対象とし、化膿性椎間関節炎は4例に認めた。全例発熱を伴い、片側の腰痛で発症した。1例は両下肢痛としびれを伴った。症例4で腎腫瘍の既往を認めたが、それ以外の症例では明らかな既往はなかった。症例1では腎盂腎炎疑いで発症2日目から、症例3は膀胱炎疑いで発症3日目から抗菌薬投与を投与された。MRIでは椎間関節を中心とする炎症性変化を認め、罹患高位は左L3/L4が2例、右L3/L4と左L4/L5が各1例であった。3例で硬膜外膿瘍を認めた。4例中3例に椎間関節穿刺を行った。起炎菌同定は1例のみで、MRSAであった。MRSAを除く3例に対してはセフェム系抗菌薬を使用し、MRSA例に対してはホスホマイシン、クリンダマイシンを使用した。抗菌薬投与後CRP陰性化までは、MRSA例で53日、その他3例ではそれぞれ4日、15日、27日であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013