腰椎疾患up-to-date
腰椎疾患に対する診断・評価の進歩 画像および機能診断 第4腰椎変性すべり症の不安定性様式による画像所見と臨床症状の特徴
安田 剛敏
1
,
川口 善治
,
堀 岳史
,
鈴木 賀代
,
中野 正人
,
関 庄二
,
金森 昌彦
,
木村 友厚
1富山大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
MRI
,
脊柱管狭窄
,
脊椎疾患
,
脊椎すべり症
,
腰椎
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Lumbar Vertebrae
,
Radiography
,
Spinal Diseases
,
Spinal Stenosis
,
Spondylolisthesis
pp.14-19
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222833
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第4腰椎変性すべり症の不安定性様式による画像所見と臨床症状の特徴について検討した。L4変性すべり症で手術を行った86例を対象とした。腰椎機能撮影を用いL4椎体下縁とL5椎体上縁のなす角(IVA)によって、不安定性形態を前方開大型(A群)、後方開大型(P群)、平行すべり型(Pa群)および安定型(S群)に分類した。すべり率は有意にA群で小さかった。IVA、椎間板高、C7重心線と仙骨後方隅角までの距離は各群で有意差を認めなかった。腰椎前彎角は、P群で有意に腰椎前彎の減少を認め、骨盤形態角はA群と比べ有意に減少していた。隣接椎間狭窄は、全体では38例に認めた。P群ではS群と比べ、隣接椎間狭窄を合併する頻度が有意に高かく、下位椎間での狭窄を伴うという特徴を認めた。神経障害高位は全例の25%がL4以下の障害で、各群での差はなかった。神経障害の型ではP群はA群と比べ、混合型の頻度が高かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013