骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
脊椎椎体骨折の病態・診断・治療 手術的治療-適応と手術術式 骨粗鬆性椎体圧迫骨折に対する脊椎後方短縮骨切り術
中島 伸哉
1
,
鶴田 尚志
,
沼口 俊平
,
李 東信
,
松崎 浩巳
,
徳橋 泰明
1日本大学 整形外科
キーワード:
骨切り術
,
骨粗鬆症
,
脊椎骨折
,
失血-外科
,
骨折-圧迫
,
骨折-骨粗鬆症性
,
手術時間
Keyword:
Osteoporosis
,
Osteotomy
,
Blood Loss, Surgical
,
Spinal Fractures
,
Fractures, Compression
,
Osteoporotic Fractures
,
Operative Time
pp.108-112
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139403
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骨粗鬆症性椎体圧迫骨折に対し脊椎後方短縮骨切り術を施行した31例(男3例、女28例、平均73歳)を対象に、固定椎間が4椎間以下の15例(S群)と5椎間以上の16例(L群)で成績を比較した。経過観察期間6~106ヵ月で、全例腰背部痛、腹部圧迫感は軽快し、骨癒合が得られた。手術時間はS群平均276分、L群282分、出血量はそれぞれ560ml、931ml、骨切り量は10.1mm、11.2mmであった。局所後彎角はS群で術前31.3°、術後4°、最終観察時17.2°、L群は順に43.6°、2.8°、10.4°で、矯正角のみ有意差が認められた。ADL(障害高齢者の介護保険日常生活自立度)はS群で1段階低下が1例、不変5例、1段階以上の改善9例、L群はそれぞれ0例、8例、8例であった。術後骨折はS群で5例6椎体、L群で5例5椎体認めた。周術期の合併症は髄液漏を3例に認め、再手術は椎弓根スクリュー周囲に透亮帯を認め脱転した1例と、術後早期に筋力低下を来たした1例であった。
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