骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
脊椎椎体骨折の病態・診断・治療 手術的治療 適応と手術術式 骨粗鬆症性椎体骨折新鮮例に対するハイドロキシアパタイトブロックを用いた椎体形成術の長期治療成績
松木 健一
1
,
星野 雅洋
,
徳橋 泰明
,
松崎 浩巳
1東松山市立市民病院 整形外科
キーワード:
Hydroxyapatite
,
X線診断
,
骨粗鬆症
,
脊椎骨折
,
X線CT
,
歩行
,
失血-外科
,
治療成績
,
椎体形成術
,
骨折-骨粗鬆症性
,
手術時間
Keyword:
Gait
,
Osteoporosis
,
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Spinal Fractures
,
Durapatite
,
Vertebroplasty
,
Osteoporotic Fractures
,
Operative Time
pp.79-83
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139397
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骨粗鬆症性の胸腰椎新鮮椎体骨折に対しハイドロキシアパタイトブロック(HA)を用いて椎体形成術を施行した127例176椎体(男29例、女98例、平均76.4歳)の成績を報告した。手術時間は平均33分、術中出血量は31.5ml、使用HAは28.2筒で、術後歩行開始時期は4日、入院期間25.1日であった。椎体前方の楔状変形率(椎体前縁高/後縁高)は術前75.4%、術直後84.3%、術後3ヵ月81.5%、6ヵ月80.1%、1年79.7%、最終(平均29ヵ月)79.5%、椎体中央では順に70.5%、82.1%、79.8%、78.9%、78.9%、78.3%、78.0%と推移した。術中術後の重篤な全身合併症はなく、HAの椎体外への逸脱は33椎体に認め、再手術は7例に行った。最終調査時の腰痛は、なし88例、ときどきあり19例、歩行時のみ12例、常にあり8例であった。日常生活自立度は、45m以上の自力歩行可能80例、介助歩行35例、歩行不能12例で、受傷前の歩行能力まで回復できなかったのは6例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011