骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
脊椎椎体骨折の病態・診断・治療 手術的治療 適応と手術術式 骨粗鬆症性椎体骨折後遅発性麻痺に対して後方固定を併用したハイドロキシアパタイトブロックによる椎体形成術の治療成績
圓尾 圭史
1
,
森山 徳秀
,
堀之内 豊
,
橘 俊哉
,
岡田 文明
,
井上 真一
,
吉矢 晋一
1兵庫医科大学 整形外科
キーワード:
Hydroxyapatite
,
骨粗鬆症
,
脊椎骨折
,
脊椎固定術
,
X線CT
,
麻痺
,
失血-外科
,
治療成績
,
椎体形成術
,
骨折-骨粗鬆症性
,
手術時間
Keyword:
Osteoporosis
,
Paralysis
,
Spinal Fusion
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Spinal Fractures
,
Durapatite
,
Vertebroplasty
,
Osteoporotic Fractures
,
Operative Time
pp.84-87
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139398
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
骨粗鬆症性椎体骨折後遅発性麻痺に対し後方固定併用のハイドロキシアパタイトブロックによる椎体形成術を施行した13例(男6例、女7例、平均76歳)の成績を報告した。下垂足を5例、膀胱障害は10例に認めた。手術時間は平均271分、出血量551mlで、重篤な周術期合併症はなかった。経過観察期間6ヵ月~2年で、日整会腰痛治療成績判定基準は術前平均4.7点から15.7点となり、平均改善率42.6%であった。術前の改良Frankel分類はC1が4例、C2が7例、D1が2例であったが、術後はD1が5例、D2が6例、D3が2例となり、膀胱障害のバルーンは離脱でき、寝たきりとなった症例はなかった。画像評価では術前の坐位、臥位での偽関節椎体の後彎角の差は平均14.8°で、脊柱管内の骨片占拠率は30.8%であった。矯正損失は局所(偽関節椎体の頭側下位終板と尾側上位終板)で平均5.3°、固定範囲で8.7°であった。新規骨折は6例認めたが、追加手術は要しなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011