骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
診断・スクリーニング 骨粗鬆症患者におけるビスホスホネート治療と血清低カルボキシル化オステオカルシンの関係性
向山 啓二郎
1
,
上村 幹男
,
池上 章太
,
内山 茂晴
,
外立 裕之
,
加藤 博之
1信州大学 運動機能学
キーワード:
Alkaline Phosphatase
,
Diphosphonates
,
Osteocalcin
,
ビタミンK欠乏症
,
骨粗鬆症
,
Alendronate
,
Risedronic Acid
,
NTx Telopeptide
,
Undercarboxylated Osteocalcin
Keyword:
Risedronate Sodium
,
Alkaline Phosphatase
,
Diphosphonates
,
Osteoporosis
,
Vitamin K Deficiency
,
Osteocalcin
,
Alendronate
,
Collagen Type I Trimeric Cross-Linked Peptide
pp.29-33
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139388
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ビスホスホネート製剤による骨粗鬆症治療を行った58例(全女、平均70.9歳)を対象に、血清低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)の治療との関係について検討した。治療前ucOC値が4.5ng/ml以上は34例(高値群)、4.5ng/ml未満は24例(低値群)であった。両群間で年齢、身長、体重、BMI、血清骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)、骨密度は有意差がなく、尿中I型コラーゲン架橋Nテロペプチド(NTX)、血清OCは高値群が有意に高かった。治療4ヵ月後ではBAP、尿中NTX、ucOC、OCが治療前に比較して両群とも有意に低下し、変化率はいずれも高値群が大きく、ucOCは有意差が認められた。治療1年後の骨密度は、腰椎・大腿骨とも有意に上昇し、高値群と低値群で上昇度に有意差はなかった。治療後のucOC高値群の比率は、治療前59%から治療4ヵ月後31%と有意に減少し、治療前4.5ng/ml以上が未満となったのは全体の31%、逆に4.5ng/ml未満が以上となったのは3%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011