骨粗鬆症診療の進歩 骨折の予防と克服をめざして
骨粗鬆症はどのように予防、治療するのか? 薬物療法各論 ビスホスホネート製剤
中山 耕之介
1
1埼玉医科大学 内分泌・糖尿病内科
キーワード:
Diphosphonates
,
Etidronic Acid
,
Steroids
,
骨折
,
骨粗鬆症
,
Alendronate
,
診療ガイドライン
,
Minodronic Acid
,
Risedronic Acid
Keyword:
Risedronate Sodium
,
Diphosphonates
,
Osteoporosis
,
Steroids
,
Etidronic Acid
,
Practice Guidelines as Topic
,
Alendronate
,
Fractures, Bone
,
YM 529
pp.477-484
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009305745
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側鎖に窒素原子を含むalendronateとrisedronateは、代表的な骨吸収抑制薬であり、ステロイド性を含むさまざまな骨粗鬆症の標準的治療薬である。alendronateは、10年までの長期投与の安全性と有効性が示されている。minodronic acidは、日本人ではじめて骨折予防効果が証明され、同等以上の効果が期待される。側鎖に窒素をもたないetidronateは、石灰化抑制作用が強く、骨吸収抑制効果は弱い。窒素含有製剤は、メバロン酸代謝経路のファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害する結果、破骨細胞の機能抑制とアポトーシスをもたらす。有害事象は少なく、消化器症状は内服方法の遵守により防止できる。まれに腎機能障害や顎骨壊死がある。今後、月1回経口製剤、さらには静注製剤により、治療継続率の著明な改善が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009