骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
診断・スクリーニング 血中ホモシステイン高値例と血中ホモシステイン正常例における骨粗鬆症性骨折の発生頻度の比較・検討
野坂 光司
1
,
木村 善明
,
柏倉 剛
,
櫻場 乾
,
宮腰 尚久
,
島田 洋一
1秋田市立秋田総合病院 整形外科
キーワード:
Homocysteine
,
骨折-自然
,
発生率
,
骨折-骨粗鬆症性
,
骨質
Keyword:
Fractures, Spontaneous
,
Homocysteine
,
Incidence
,
Osteoporotic Fractures
pp.34-36
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139389
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骨密度および血中ホモシステインの測定を行った137例を対象に、骨粗鬆症性骨折発生との関係について検討した。血中ホモシステインの基準値上限(13.5nmol/ml)を超える高値群は28例(平均76.4歳)、正常群が109例(平均71.8歳)であった。骨粗鬆症骨折は83例に認め、骨折部位は正常群が椎体19例、非椎体38例、高値群は椎体14例、非椎体13例で、骨折発生頻度は正常群52.3%、高値群92.9%であった。正常群の骨折57例(男5例、女52例、平均74.5歳)の骨密度若年成人平均値(YAM)は平均56.3%、非骨折52例(男5例、女47例、平均69.1歳)が66.0%、高値群の骨折26例(男6例、女20例、平均78.8歳)の骨密度YAMは57.9%、非骨折2例(男、平均74.0歳)が79.0%であった。血中ホモシステインは、骨質を反映する骨折予測マーカーとして有用である可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2011