骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
骨粗鬆症の病態と転帰 転帰、生命予後、ADL、QOL 大腿骨転子部骨折手術例の生命予後と危険因子
岸本 烈純
1
,
岩瀬 敏樹
,
石黒 直樹
1浜松医療センター 整形外科
キーワード:
危険因子
,
股関節部骨折
,
髄内固定法
,
骨ネイル
,
術後合併症
,
心筋梗塞
,
心不全
,
生活の質
,
生存率
,
日常生活活動
,
肺炎
,
予後
,
共存疾患
,
比例ハザードモデル
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Activities of Daily Living
,
Bone Nails
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Heart Failure
,
Hip Fractures
,
Myocardial Infarction
,
Risk Factors
,
Postoperative Complications
,
Pneumonia
,
Prognosis
,
Quality of Life
,
Comorbidity
,
Survival Rate
,
Proportional Hazards Models
,
Osteoporotic Fractures
pp.9-12
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139385
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骨接合術を施行した65歳以上の大腿骨転子部骨折患者279例284関節(男64例、女215例、平均84.6歳)を対象に、生命予後の危険因子について検討した。骨折型は安定型129例、不安定型150例で、受傷前に自立歩行可能は184例、認知症は125例に認めた。手術待機期間は1日以内175例、2日以上104例であった。入院時併存症は252例に認め、高血圧、貧血、低アルブミン血症は半数近くが有していた。周術期合併症は26例に認め、肺炎が最も多く、次いで心不全であった。術後経過観察期間平均536日で、死亡は3ヵ月後12例、1年以内44例、最終調査時67例であり、1年生存率84.1%であった。単変量解析で有意差を認めた項目は、認知症、入院時併存症の貧血、低アルブミン血症、周術期合併症の心疾患であった。多変量解析では認知症、心疾患、低アルブミン血症で有意差を認め、それぞれの調整ハザード比は1.75、1.8、3.13であった。
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