肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
変性疾患 腱板損傷 一次修復不能な広範囲腱板断裂に対する鏡視下大腿筋膜移植術
菊川 和彦
1
,
奥平 信義
1マツダ病院 整形外科
キーワード:
移植
,
肩関節
,
関節鏡法
,
MRI
,
大腿筋膜
,
回旋筋腱板
,
治療成績
,
肩腱板損傷
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Arthroscopy
,
Fascia Lata
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Shoulder Joint
,
Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Rotator Cuff
pp.185-190
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097715
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当科では一次修復不能な広範囲断裂に対して以前は直視下で大腿筋膜移植術を行っていたが、近年の鏡視下手術の進歩による良好な治療成績を背景に、2005年からは鏡視下で大腿筋膜移植術を施行している。今回、その手術方法について紹介し、術後1年以上観察しえた26例の治療成績を報告した。26例の内訳は男性16例、女性10例、手術時年齢58~79歳、術後観察期間は12~31ヵ月であった。JOAスコアは術前平均56.3点が術後83.2点に改善した。術後1年時のMRI像から評価した腱板修復状態は、再断裂を示唆する菅谷分類type IV・Vの症例が6例(23%)存在した。術後合併症として肩峰の摩耗の進行を2例(8%)に認めた。これらの成績は、以前に直視下で大腿筋膜移植術を行った症例の成績とほぼ同等であった。
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