肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
変性疾患 腱板損傷 一次修復不可能な腱板広範囲断裂に対する筋前進術を併用した鏡視下腱板修復術
平田 正純
1
,
黒川 正夫
1大阪府済生会吹田病院 整形外科
キーワード:
肩関節
,
関節鏡法
,
MRI
,
腕神経叢
,
回旋筋腱板
,
肩腱板損傷
,
筋移行術
,
神経剥離術
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Arthroscopy
,
Brachial Plexus
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Shoulder Joint
,
Rotator Cuff
pp.181-184
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097714
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当院では2006年から一次修復不可能な腱板広範囲断裂に対して筋前進術と肩甲上神経剥離術を併用した鏡視下腱板修復術を施行している。その術式を紹介し、術後6ヵ月以上観察しえた7例8肩の治療成績を報告した。7例の内訳は男性4例、女性3例、手術時年齢65~73歳で、全例がMRI斜位冠状断像において断裂が臼蓋縁まで退縮しているBoileau分類stage IVの患者であった。術後観察期間は9~36ヵ月で、JOAスコアは術前平均61.1点から最終観察時89.3点に改善した。術後6ヵ月時のMRIによる腱板修復状態は、Sugaya分類のtype IIが4肩(50%)、type IIIが1肩(12.5%)、type Vが3肩(37.5%)であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010