肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
変性疾患 石灰性腱炎 慢性石灰沈着性腱板炎に対する体外衝撃波療法の有効性
落合 信靖
1
,
見目 智紀
,
大鳥 精司
,
高橋 和久
,
西須 孝
1千葉大学 整形外科
キーワード:
肩関節
,
砕石術
,
高エネルギー衝撃波
,
腱炎-石灰沈着性
Keyword:
Lithotripsy
,
Shoulder Joint
,
High-Energy Shock Waves
pp.167-170
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097711
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6ヵ月以上の保存的治療に抵抗する慢性石灰沈着性腱板炎に対して体外衝撃波療法を行った32例の成績を報告した。男性7例、女性25例、年齢34~78歳、病型(Gartner分類)はtype 1が17例、type 2が15例であった。体外衝撃波照射装置はドルニエ社製エポスを使用し、照射回数は1~5回(平均2.0回)であった。JOAスコアは治療前平均71.9点が治療後91.1点と有意に改善し、UCLAスコアも治療前平均16.8点から治療後30.3点と有意に改善した。X線学的評価では、石灰沈着が消失したもの22例(69%)、縮小したもの3例(9%)、変化なし7例(22%)で、改善率78%であった。照射による副作用として、照射部の擦過傷を2例(6%)、石灰吸収時の激痛を2例(6%)、照射時の痛みと照射時の迷走神経反射を6例(19%)に認めたが、重篤なものはなかった。代表例1例を提示した。
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