診療controversy medical decision makingのために 膵石のある慢性膵炎の治療
体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)の立場から
笹平 直樹
1
,
伊佐山 浩通
,
小池 和彦
1東京大学 消化器内科
キーワード:
砕石術
,
ステント
,
高エネルギー衝撃波
,
治療成績
,
膵石
Keyword:
Lithotripsy
,
Stents
,
Treatment Outcome
,
High-Energy Shock Waves
pp.511-515
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012175494
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膵石に対する体外衝撃波結石破砕療法(extracorporeal shockwave lithotripsy:ESWL)は、安全で低侵襲な治療として普及してきた。ESWLによる破砕片の自然排出を促進するための内視鏡的膵管口切開術(endoscopic pancreatic sphincterotomy:EPST)や、バスケットやバルーンカテーテルによるESWL後の破砕片の除去、といった内視鏡治療に加え、並存する主膵管狭窄が再発の危険因子であるという考えから、膵管ステントによる狭窄治療も積極的に行われてきた。しかし、近年行われたESWL単独と内視鏡治療併用の無作為化比較試験の結果、両者の成績はほぼ同様であり、現在の内視鏡治療・ステント療法では、ESWLへの上乗せ効果はみられない、といえる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012