肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
変性疾患 腱板損傷 スーチャーブリッジ法による腱板修復術 打ち込み型インプラントを利用したknotless suture-bridge法
北原 博之
1
1長崎三菱病院 整形外科
キーワード:
肩関節
,
回旋筋腱板
,
スーチャーアンカー
,
肩腱板損傷
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Shoulder Joint
,
Rotator Cuff
,
Suture Anchors
pp.171-175
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097712
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腱板修復術において腱板を大結節に生着させるには、footprintに十分な接触面積で腱板をしっかりと圧着することが必要である。近年、海外では専用アンカーを用いたスーチャーブリッジ法が行われ、優れた成績が報告されている。著者らは、現在本邦で使用可能な打ち込み型アンカーを利用してスーチャーブリッジ法を行い、良好な成績が得られているので、手術手技を中心に報告した。手術は以下の手順で行っている。1)footprint内側に2個のアンカーを挿入し、腱板に糸を通す。2)腱板表層で糸を結紮する。3)footprint外側に2.9mmのドリルホールを2つ作成する。4)外側ポータルからカニューレを通して前後の糸を1本ずつ体外に導き、あらかじめ糸を除去したアンカーの穴に、糸通しを用いて交互させて通す。5)2本の糸を軽くtensionをかけて把持し、アンカーのみをドリルホールに打ち込む。6)アンカーの後端が骨孔に達したところで打ち込みを中断し、2本の糸を結紮する。7)アンカーをさらに打ち込み、腱板をfootprintに圧着してから余分な糸を切る。8)これらの操作を繰り返し、ブリッジングを完成させる。
©Nankodo Co., Ltd., 2010