Close-up 体外衝撃波療法—スポーツ理学療法での最新治療
石灰沈着性腱板炎に対する集束型体外衝撃波療法
坂井 周一郎
1
,
光井 康博
2
,
宮本 梓
1
,
樋口 一斗
1
,
吉田 禄彦
1
,
原 光司
2
,
百武 康介
2
Shuichiro SAKAI
1
,
Yasuhiro MITSUI
2
,
Azusa MIYAMOTO
1
,
Kazuto HIGUCHI
1
,
Toshihiko YOSHIDA
1
,
Koji HARA
2
,
Kosuke HYAKUTAKE
2
1百武整形外科スポーツクリニックリハビリテーション部
2百武整形外科スポーツクリニック整形外科
キーワード:
集束型体外衝撃波療法
,
石灰沈着性腱板炎
,
血流
Keyword:
集束型体外衝撃波療法
,
石灰沈着性腱板炎
,
血流
pp.820-826
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203118
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
集束型体外衝撃波療法(F-ESWT)
集束型体外衝撃波療法(focused extracorporeal shock wave therapy:F-ESWT)は,運動器疾患に対する物理療法の一つとして近年注目されている.
F-ESWTの効果には,短期的な作用としての除痛効果と長期的な作用としての組織再生が挙げられる.除痛効果としては,疼痛を誘発している自由神経終末を破壊するとされ,複数回の照射での自由神経終末再生遅延1),CGPRやsubstance P に代表される疼痛にかかわる神経伝達物質の減少2)も報告されている.組織再生作用は,endothelial nitric oxide synthase(eNOS),血管内皮細胞増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF),proliferating cell nuclear antigen(PCNA)などの産出に伴う血管新生やコラーゲン,transforming growth factor(TGF)-β,インスリン様成長因子(insulin-like growth factor:IGF)産生に伴う腱再生効果3)が挙げられる.
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.