発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004301345
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1:53歳女.主訴は右大腿部痛.単純X線像で右大腿骨臀筋粗面部に直径約1cm,辺縁がやや不整な石灰化像を認めた.MRIでは大腿骨臀筋粗面部の石灰化を中心に,T1強調画像で等信号,T2強調画像で高信号を示す大臀筋及びその周囲に大きく広がる炎症性変化を認めた.患肢を免荷して安静を指示し,消炎鎮痛薬を投与したところ自発痛は徐々に改善し,1週後に軽快した.画像所見では,単純X線像の石灰化像は2週間後に縮小し,4週後にはほぼ消失した.症例2:64歳女.主訴は右大腿部痛.単純X線像で右大腿骨臀筋粗面部に直径約2×1cmのやや大きい辺縁が整な石灰化像を認めた.MRIでは大腿骨臀筋粗面部の石灰化を中心にT1強調画像で等信号,T2強調画像で高信号を示す大臀筋の炎症性変化を認めた.自宅安静を指示し,消炎鎮痛薬の投与で自発痛は2週後に軽快した.画像所見では,単純X線像上の石灰化は2週後に縮小し,6週後にはほぼ消失した
©Nankodo Co., Ltd., 2004