肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
骨折と脱臼 鎖骨骨折 鎖骨体部骨折に対する術式の検討
伊藤 靖
1
,
小田 智之
,
渡部 達生
1知多市民病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
偽関節
,
内固定法
,
骨ねじ
,
骨板
,
人工器官機能不全
,
後向き研究
,
鎖骨骨折
,
Beta-Tricalcium Phosphate
Keyword:
Bone Plates
,
Bone Screws
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Prosthesis Failure
,
Pseudarthrosis
,
Retrospective Studies
,
Beta-tricalcium Phosphate
pp.67-70
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097691
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鎖骨体部骨折の手術に中空海綿骨螺子(CCS)を用いた22例とプレートを用いた32例の治療成績を群間比較し、両術式の適応について検討した。最終観察時のJOAスコアはCCS使用群が平均78.4点、プレート使用群が平均78.9点で有意差はなかった。CCS使用群では術後合併症を8例(36%)に認め、内訳は骨折部の再転位1例、螺子の弛みと突出1例、螺子の弛みと骨折部の短縮2例、螺子刺入部感染2例、螺子の痛み1例、骨折部の短縮1例であった。プレート使用群では術後合併症を10例(31%)に認め、内訳はプレートの折損1例、プレートの変形2例、抜釘術後再骨折1例、転倒による再骨折後プレートが露出し感染したもの1例、螺子の弛み5例であった。CCS使用群の術後合併症に関与する因子について検討した結果、次のような症例ではCCSよりもプレート使用の適応とするのが望ましいと考えられた。1)骨粗鬆症例。2)骨折型2B2の症例。3)体部両端に近い骨折。4)2B1の長斜骨折。
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