肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
骨折と脱臼 鎖骨骨折 鎖骨骨折の手術的治療 自転車競技選手の治療経験から
内藤 聖人
1
,
桐村 憲吾
,
前田 睦浩
,
大池 新次
,
寺門 厚彦
,
最上 敦彦
,
岩瀬 秀明
,
金子 和夫
1順天堂大学医学部附属静岡病院 整形外科
キーワード:
偽関節
,
内固定法
,
骨板
,
サイクリング
,
材料試験
,
治療成績
,
鎖骨骨折
,
曲げ強さ
Keyword:
Bicycling
,
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Materials Testing
,
Pseudarthrosis
,
Treatment Outcome
pp.62-66
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097690
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約40年間における鎖骨骨折の手術方法の変遷と治療成績について報告するとともに、使用インプラント4種について力学的実験を行った結果を報告した。手術方法の変遷は、昭和40年代には主としてKirschner鋼線(K鋼線)による髄内固定法を行っていた。しかし、術後の偽関節発生率が高かったため、50年代にはA/O 1/3円プレート固定法を主に行い、K鋼線固定法に比べて回旋力・固定力に利点があると思われたが、プレートが折損する症例を経験した。このため1979年からSMO天児式改良プレートを用いることとした。このプレートでは折損例はなく、満足のゆく成績を得ることができた。その後、さまざまなプレートを用いて治療してきたが、2000年からはJ-プレートを使用している。インプラントの力学的実験では、「A/O 1/3円プレート」「A/Oリコンストラクションプレート」「SMOプレート」「J-プレート」を対象として3点曲げ試験を行った。その結果、SMOプレートとJ-プレートは他のプレートに比べて有意に高い曲げ剛性を示した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010