経験と考察
ポリジオキサノン縫合糸を用いた鎖骨遠位端骨折の治療経験
多田 博
1
,
戸嶋 潤
1北海道社会事業協会函館病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
内固定法
,
骨板
,
骨ワイヤー
,
縫合糸
,
Polydioxanone
,
骨折治癒
,
治療成績
,
鎖骨骨折
,
骨穿孔法
Keyword:
Bone Plates
,
Bone Wires
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Sutures
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Polydioxanone
,
Fracture Healing
pp.953-956
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013350481
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ポリジオキサノン縫合糸を用いた鎖骨遠位端骨折の治療経験について報告した。Neer分類type II骨折6例を対象とした。受傷機転は転倒5例、階段からの転落1例であった、全例が左側受傷であった。受傷から手術までの期間は5~17(平均10)日であった。術後経過観察期間は3~13(平均7.2)ヵ月であった。術後は三角巾とバストバンドによる1~2週の体幹固定を行い、その後4週までは肩関節挙上90°までの運動制限を行い、以後は制限なくROM訓練を行った。経過観察時、軽度の疼痛または違和感を自覚していた例が2例、軽度のROM制限を有した例が1例であった。X線像上全例で骨癒合が得られたが、肩鎖関節の上方への亜脱臼がみられた例が2例存在した。日本整形外科学会肩関節治療成績判定基準(JOAスコア)で評価された例は4例であったが、全例100点であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013