股関節疾患の治療 up-to-date
成人股関節変性疾患の治療 大腿骨頭壊死症 Mayo骨温存型ステムの有用性
中西 亮介
1
,
渥美 敬
,
柁原 俊久
,
玉置 聡
,
前田 昭彦
,
朝倉 靖博
,
加藤 英治
,
渡辺 実
1昭和大学藤が丘病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
股関節
,
大腿骨頭壊死
,
放射性核種イメージング
,
股関節置換術
Keyword:
Femur Head Necrosis
,
Hip Joint
,
Radiography
,
Radionuclide Imaging
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.81-84
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197577
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Mayo骨温存型ステムの有用性について検討した。対象は2003年11月~2008年12月までにMayo骨温存型人工股関節(Mayo hip)にて人工股関節全置換術(THA)が行なわれた30例36関節(男性18例22関節、女性12例14関節、平均年齢40.3歳)で、変形性股関節症(OA)24例30関節(ステロイド性9、アルコール性20、外傷性1)、大腿骨頭壊死症(ON)6例6関節、観察期間は平均44ヵ月であった。1)JOAスコアは術前平均45.5点→最終時97.8点と全項目で改善が認められた。2)Spot weldsは34関節(94%)に平均8.4ヵ月で出現し、形状は近位から遠位に向かう形で観察され、zone 2、6に出現、髄腔形状はdorr ratio、canal ratioともアルコール性ONで大きい傾向であった。3)骨シンチグラムでの集積は術後3ヵ月に比し12ヵ月でzone 1で減少傾向を示し、他のzoneではほとんど変化を認めず、Mayo hipの近位での骨形成による固定が示唆された。以上より、本ステムは若年のTHAに有用であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010