股関節疾患の治療 up-to-date
成人股関節変性疾患の治療 人工関節後の弛み、感染 人工股関節および人工骨頭感染例の検討
有島 善也
1
,
石堂 康弘
,
瀬戸口 啓夫
,
栫 博則
,
土持 兼之
,
神囿 純一
,
砂原 伸彦
,
小宮 節郎
1鹿児島大学 大学院運動機能修復学講座整形外科学
キーワード:
Gentamicins
,
Staphylococcus aureus
,
関節リウマチ
,
股関節
,
再手術
,
治療的洗浄
,
掻爬術
,
大腿骨頸部骨折
,
大腿骨頭壊死
,
ブドウ球菌感染症
,
変形性股関節症
,
メチシリン耐性
,
Teicoplanin
,
後向き研究
,
補綴関連感染症
,
股関節置換術
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Curettage
,
Femoral Neck Fractures
,
Femur Head Necrosis
,
Therapeutic Irrigation
,
Hip Joint
,
Gentamicins
,
Staphylococcal Infections
,
Staphylococcus aureus
,
Retrospective Studies
,
Reoperation
,
Osteoarthritis, Hip
,
Methicillin Resistance
,
Prosthesis-Related Infections
,
Teicoplanin
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.130-134
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197584
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人工股関節および人工骨頭感染例について検討した。対象は1989~2009年までに行った人工股関節感染症手術例21例(男性4例、女性17例、平均年齢66歳)であった。先行手術はprimary:16例、revision:5例で、手術から感染診断まで平均4.7年、起炎菌判明は13例(MRSA:8例、MSSA:3例、Enterococcus、Escherichia coli各1例)であった。1)インプラント温存・病巣掻爬ならびに持続洗浄の3例は全例で鎮静化が得られ、インプラント抜去18例中再置換が可能であったのは持続洗浄の7例中1例、抗菌薬含有セメント(ALAC)ビーズ使用の3例中1例、ALACスペーサー使用の8例中6例であり、他はすべてGirdlestoneに至っていた。2)全体で再置換術を含めて関節温存可能は12例(57%)で、再置換術を行った8例では平均2年3ヵ月の経過観察期間において再感染例はなかった。尚、持続洗浄群とALAC群の平均手術時間は176分、216分、平均術中出血量は1636ml、1425mlであった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010