股関節疾患の治療 up-to-date
成人股関節変性疾患の治療 大腿骨頭壊死症 大腿骨頭壊死症に対する大腿骨頭表面置換術
長谷川 正裕
1
,
須藤 啓広
1三重大学 大学院整形外科
キーワード:
X線診断
,
股関節
,
大腿骨頭壊死
,
人工器官機能不全
,
股関節置換術
Keyword:
Femur Head Necrosis
,
Hip Joint
,
Radiography
,
Prosthesis Failure
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.78-80
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197576
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
特発性大腿骨頭壊死症(ION)に対する大腿骨頭表面置換術の短期成績を調査した。対象は2004年7月以降に大腿骨頭表面置換術を行ったION 9例10関節(男性4例、女性5例、平均年齢31歳)で、Kerboul角は平均253°と全例200°を超える広範囲な壊死であった。術後経過観察期間平均3.8年の結果、JOAスコアは術前平均53点→術後78点と有意が改善がみられ、Surface arthroplasty risk indexは平均3点、ステムと大腿骨軸のなす角は平均140°であった。1例に臼蓋マイグレーションを両側に認められ、片側は疼痛を伴うコンポーネントの緩みを確認、術後3年4ヵ月に再置換術が行なわれた。尚、合併症はポリ-L-乳酸(PLLA)スクリューのバックアウト、PLLAスクリュー折損による大転子転位各1関節、大転子骨切り部の異所性骨化3関節が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010