発行日 2005年10月11日
Published Date 2005/10/11
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2006049583
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10年以上保存的に経過観察した大腿骨頭壊死症25例33関節を対象にX線上の経時的変化,最終診断時のMRI所見,MRI T1強調画像上の経時的変化を評価した.病変が比較的小さく非荷重部にある症例が多く,骨頭圧潰が発生したすべての関節では圧潰が停止し無症候性か軽度の疼痛で経過していた.stage1の87.5%,stage2の100%がMRI上バンドパターンを呈していた.stage3Aの85.7%,stage3Bの33.3%ではX線上硬化像の拡大を認め,これらの症例とstage4の75%ではMRI上,壊死領域内がFS-T1WIで高輝度を示していた.発生早期の修復反応時期を経過した多くの症例では,骨頭圧潰の発生がなければ,その修復反応は長期間壊死部辺縁でほとんど静止し,骨頭圧潰の発生は修復反応を促進し,骨頭圧潰の進行が停止する症例では壊死部の血管新生とリモデリングが進む可能性があると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005