臨床室
バイポーラー型人工骨頭置換術後にインナーヘッド脱転および大腿骨ステム損傷をきたした1例
渡辺 憲弥
1
,
三井 勝博
,
福澤 拓馬
1長野県立須坂病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
股関節
,
骨板
,
再手術
,
大腿骨頭壊死
,
人工器官機能不全
,
人工股関節
,
股関節置換術
,
臼蓋形成術
,
摩耗
,
メタローシス
Keyword:
Bone Plates
,
Femur Head Necrosis
,
Hip Joint
,
Hip Prosthesis
,
Radiography
,
Prosthesis Failure
,
Reoperation
,
Range of Motion, Articular
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Acetabuloplasty
pp.639-643
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017388798
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84歳女性。7年前に右股関節痛を主訴に前医を受診し、大腿骨頭壊死の診断でバイポーラー型人工骨頭置換術を受けた。術後6年目より歩行時のクリック、疼痛の増強を自覚し、術後7年目に腸閉塞で当院内科に入院となった際に撮影された腹部単純X線でインナーヘッド脱転を指摘され、当科へ紹介となった。受診時、単純X線でアウターカップ内反位固定、インナーヘッド脱転および大腿骨ステム損傷を認めたため、extended trochanteric osteotomyによるステム再置換、IBGとKTプレートによる臼蓋形成を用いたカップ置換を施行した。術後1ヵ月経過で荷重歩行を許可し、疼痛なく杖歩行が可能となり、2ヵ月で自宅退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017