創外固定の原理と応用 基礎から新しい臨床展開まで
将来の展望 その他 外傷治療におけるMRI対応創外固定器の有用性
鈴木 浩司
1
,
中瀬 尚長
,
濱田 雅之
,
河井 秀夫
,
石原 正仁
,
高橋 博史
1星ヶ丘厚生年金病院 整形外科
キーワード:
外固定器
,
脛骨骨折
,
骨折-開放
,
骨折固定法
,
MRI
,
アーチファクト
Keyword:
Fracture Fixation
,
Fractures, Open
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Tibial Fractures
,
External Fixators
,
Artifacts
pp.234-241
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009181730
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
MRI対応創外固定器Hoffmann II MRI(HF)装着下の骨折患者7例(男6例・女1例・平均48歳)のMRI像について報告した。HFは全身あるいは局所の状態安定化のための一時固定として用いた。MRI撮像の目的は、膝関節損傷評価4例(A群)、感染評価3例(B群)であった。A群では、前十字靱帯・半月大腿靱帯は2例では描出されたが、他の2例は判別困難であった。他の靱帯・腱は全例良好に描出された。半月板は2例で描出されたが、同定できる程度であった。関節軟骨はT2*強調像では良好に描出され、T2強調像では同定困難であった。B群では、2例にT1強調像で低~高信号、T2強調像で中等度高信号の領域が描出され、感染の広がりを確認できた。他の1例はHF装着範囲内に感染は認めなかった。アーティファクトについては、ピン挿入部の周囲5~10mmの画像は不明瞭で、1例は膝関節を架橋して装着されたバーのアーティファクトを認めた。MRI施行中、固定器の動きを認めた例や熱感を生じた例はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009