発行日 2002年8月1日
Published Date 2002/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003053793
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脛骨開放骨折4例,脛骨非開放骨折1例,足関節脱臼開放骨折2例を対象とした標題の臨床経験を報告した.ピンレス創外固定器(A)の装着は脛骨骨折3例を局所麻酔下に初療室で行った.脛骨骨折2例と足関節骨折1例は搬入時に人工呼吸器の管理と共に全身麻酔下に,足関節骨折1例は硬膜外麻酔下に中央手術室で行った.その結果,全例受傷1週以内に局所の発赤,熱感,腫脹等の炎症症状は改善し,開放創とクリップ穿入部から細菌は検出されなかった.足関節開放骨折は患足をカーボンファイバーロッドで吊し患部を除圧することで,高度な軟部組織の損傷から皮膚壊死への進行を防ぐことができた.以上から広範囲の軟部組織損傷を伴う脛骨・足関節骨折によい適応があると思われた.しかし,クリップの大きさ,把持力などデザインの改良が望まれた.代表症例を提示した
©Nankodo Co., Ltd., 2002