上肢の外科 最近の進歩
肘関節疾患の治療 離断性骨軟骨炎に対する軟骨移植術の現状 肘関節離断性骨軟骨炎に対する自家骨軟骨柱移植術 斜角状骨軟骨柱による工夫
四本 忠彦
1
,
山本 宗一郎
,
内尾 祐司
1島根大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
自家移植
,
骨軟骨炎-離断性
,
MRI
,
スポーツ障害
,
肘関節
,
軟骨
,
治療成績
,
野球
,
バドミントン
,
骨軟骨移植
Keyword:
Baseball
,
Cartilage
,
Athletic Injuries
,
Elbow Joint
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteochondritis Dissecans
,
Radiography
,
Transplantation, Autologous
,
Treatment Outcome
pp.97-100
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009019957
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離断性骨軟骨炎の手術的治療には様々な方法があり、病巣の大きな中央型と外側型の症例に対しては、病変部と相対する橈骨頭の支えを再構築する目的で自家骨軟骨柱移植術が行われている。本移植術では、できるだけ大きな骨軟骨柱を用いるのが理想的であるが、腕橈関節の展開範囲が限られているため、大きな骨軟骨柱で関節面を橈骨頭に相対するように垂直に挿入するのは困難である。また、移植片を垂直に挿入するために腕橈関節を広く展開しようとすると肘外側支持機構をいったん切離しなければならず、術後の肘関節不安定性が危惧される。そこで著者等は、大きな骨軟骨柱を用いることができ、さらに理想的な関節面を容易に再構築できるようにするための工夫として、斜角状骨軟骨柱を移植する方法を考案した。これまで10例に施行し、良好な成績が得られているので手術手技を中心に報告した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008