高齢者骨折に対する私の治療法
骨粗鬆症に伴う下肢の骨折 大腿骨頸部・転子部 高齢者の大腿骨転子部骨折に対するHanssonピン強斜位固定法
三谷 晋一
1
,
熊谷 頼明
,
南部 一昭
,
三谷 雄一
,
松山 綾子
1光南病院 整形外科
キーワード:
生体力学的現象
,
X線診断
,
股関節部骨折
,
内固定法
,
骨ネイル
,
手術時間
Keyword:
Bone Nails
,
Biomechanical Phenomena
,
Fracture Fixation, Internal
,
Hip Fractures
,
Radiography
,
Operative Time
pp.181-187
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008055163
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Hanssonピン刺入角150°を中心とする強斜位固定法を行った大腿骨転子部骨折33例34関節を対象に検討した。骨折型はEvans分類type 1、group 1-4で、27例は術前独歩歩行であった。麻酔は全身麻酔又は腰椎麻酔を行い、牽引手術台上にX線透視下で整復位を確認し、角度計を用いて大腿前面及び側面の皮膚にマーカーペンで大腿骨骨幹部と刺入角が150°になるようピンの刺入方向をマーキングした。大腿部外側に約3cmの皮膚縦切開を行った後、150°の刺入角を目標にHanssonピン2本で固定した。その結果、大腿骨外側の骨皮質の破綻をきたすことなく、早期離床、低侵襲及び骨癒合などに関して期待した結果が得られた。また、ピンの刺入線と荷重線とがなす角をα角、骨折面と荷重線とのなす角をγ角とし計算したところ、α角の平均値30.5°、γ角の平均値30.1°であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007