股関節疾患の治療 up-to-date
外傷の治療 大腿骨転子部骨折に対する治療法の選択
川上 幸雄
1
,
大塚 亮介
,
山川 泰明
,
中道 亮
,
井上 円加
,
岡田 幸正
1岡山済生会総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
股関節部骨折
,
内固定法
,
骨ネイル
,
骨板
Keyword:
Bone Nails
,
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Hip Fractures
,
Radiography
pp.198-202
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197592
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
大腿骨転子部骨折に対する治療法、治療成績を検討した。対象は2008年に骨接合術を行った大腿骨転子部骨折75例(男性12例、女性63例、平均年齢84.2歳)であった。骨折型はEvans分類でtypeIのgroup 1:17例、2:44例、3:11例、4:1例で、typeIIは2例であった。受傷から手術までは平均4.5日、術後経過観察期間は平均13.5週であった。1)使用したインプラントは近位型髄内釘54例(Gamma 3:28例、PFNA:21例、PTN:2例など)、Compression hip screw(CHS)21例(DHS:8例、Captured hip screw:13例)であった。2)手術は全例で牽引手術台を用いられたが、整復できずにエレバトリウム等で近位骨片を抑えたのが6例、骨折部にエレバトリウム等を挿入しKapandji法に準じて整復が3例、bone hookで近位骨片を上方へ引き上げたのが2例、直視下整復を要したのが2例あった。3)術後合併症は整復位不良でラグスクリューが位置異常となり、カットアウトを来して再手術が行なわれた症例が1例あった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010