高齢者骨折に対する私の治療法
骨粗鬆症に伴う下肢の骨折 大腿骨頸部・転子部 Hansson Twin Hook Systemによる大腿骨近位部骨折の治療
萩野 哲男
1
,
落合 聡司
,
若生 政憲
,
佐藤 栄一
,
前川 慎吾
,
杉山 肇
,
浜田 良機
1国立病院機構甲府病院 整形外科
キーワード:
股関節部骨折
,
内固定法
,
骨ネイル
,
大腿骨頸部骨折
,
歩行訓練
Keyword:
Bone Nails
,
Femoral Neck Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Hip Fractures
pp.153-156
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008055159
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Hansson Twin Hook Systemによる骨接合術を施行した高齢者大腿骨近位部骨折32例の治療成績について検討した。手術までの期間は平均3.9日で、手術は腰椎麻酔にて行い、全例牽引手術台を使用した。後療法は術翌日から車椅子乗車を許可し、術後3日から立位、歩行訓練を開始した。Twin Hookの刺入位置については、術後単純X線前後像ならびに側面像からzone分類で評価した。使用したTwin Hook長は70mmが5例、75mmが4例、80mmが10例、85mmが6例、90mmが4例、95mmが3例であった。サイドプレートは3穴プレートが9例で、他の23例は2穴プレートを使用した。手術時間は平均32分で、皮切長は平均5.1cmであった。Twin Hookの刺入位置は全例zone 5であり、骨頭中央に刺入されていた。全例ともフックは骨頭外に突出することなく、フックの全長31mmを出すことが可能であった。術中合併症はなく、骨癒合も全例で得られ、カットアウトなどの内固定材による術後合併症も認められない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007