高齢者骨折に対する私の治療法
骨粗鬆症に伴う下肢の骨折 大腿骨頸部・転子部 大腿骨近位部骨折患者における入院後感染症の検討
川村 英樹
1
,
長嶺 智徳
,
久保 昌亮
,
徳田 浩一
,
山元 拓哉
,
小宮 節郎
1鹿児島県立薩南病院 整形外科
キーワード:
危険因子
,
院内感染
,
抗細菌剤
,
股関節部骨折
,
細菌感染症
,
大腿骨頸部骨折
,
入院
,
尿路感染症
,
肺炎
,
後向き研究
,
予防的抗菌剤投与
,
自立生活
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Bacterial Infections
,
Cross Infection
,
Femoral Neck Fractures
,
Hospitalization
,
Hip Fractures
,
Risk Factors
,
Pneumonia
,
Retrospective Studies
,
Urinary Tract Infections
,
Antibiotic Prophylaxis
,
Independent Living
pp.138-142
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008055156
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大腿骨近位部骨折にて入院した患者54例を対象に、入院中抗菌化学療法を必要とする感染症を発症した23名(感染群)と、発症しなかった31名(非感染群)に分け比較した。感染群では入院時・発症時脱水、認知症が有意なリスク因子であった。手術時抗菌薬予防投与期間は、1日投与より2日以上投与でリスクが高かった。感染群における合併症は尿路感染症が24%に、肺炎が17%に発症し、肺炎群では認知症が、尿路感染症群では入院時・発症時脱水が有意なリスク因子であった。非感染群に比べ感染群は、在院日数、尿路カテーテル留置期間が有意に長かった。Alb値は両群間で有意差を認めなかったが、いずれの群も低値であった。尿路感染症群は受傷前の日常生活自立度と歩行能力が有意に低下しており、肺炎群は術前認知度が有意に低下していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007