投稿論文 症例対照研究
大腿骨近位部骨折患者に対する術前輸液は麻酔導入時の低血圧を抑制する
植木 正明
1
,
深澤 高広
,
鷲尾 輝明
,
坂本 昇太郎
1西脇市立西脇病院 麻酔科
キーワード:
Ephedrine
,
危険因子
,
血圧
,
股関節部骨折
,
術中合併症
,
術前管理
,
大腿骨頸部骨折
,
低血圧
,
輸液療法
,
後向き研究
Keyword:
Ephedrine
,
Retrospective Studies
,
Risk Factors
,
Hypotension
,
Intraoperative Complications
,
Hip Fractures
,
Preoperative Care
,
Femoral Neck Fractures
,
Blood Pressure
pp.1310-1314
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022069463
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入院時、大腿骨近位部骨折患者は出血による細胞外液量の低下によるvolume depletion状態となっている。術中、低血圧は術後合併症および予後に関係する。今回、大腿骨近位部骨折患者の麻酔導入時の低血圧に関係する因子から、術前輸液により麻酔導入時の血圧低下を抑制できるかどうかを検討した。対象は、2016年1月1日から2017年12月31日までの65歳以上の大腿骨近位部骨折早期手術患者117症例である。血清尿素窒素/クレアチニン比20以上のvolume depletion状態を呈した患者は74.4%であった。術前500ml以上の輸液は低血圧回避の寄与因子で、大腿骨近位部骨折患者への術前輸液は麻酔導入時の循環動態を安定化させた。
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