高齢者骨折に対する私の治療法
骨粗鬆症に伴う下肢の骨折 大腿骨頸部・転子部 大腿骨頸部骨折に対する新しい骨接合材料
平中 崇文
1
,
辻 充男
,
上本 晴信
,
飛田 祐一
,
藤林 功
,
岩佐 賢二郎
,
鈴木 暁子
1愛仁会高槻病院 整形外科
キーワード:
股関節部骨折
,
内固定法
,
骨ネイル
,
骨ねじ
,
整形外科固定具
,
大腿骨頸部骨折
,
材料試験
Keyword:
Bone Nails
,
Bone Screws
,
Femoral Neck Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Hip Fractures
,
Materials Testing
,
Orthopedic Fixation Devices
pp.143-147
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008055157
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大腿骨頸部骨折に対する骨接合術時に使用するDual SC Screw(DSCS)システムについて、その特徴と臨床成績について報告した。DSCSシステムは、バレルとスクリューのツーピース構造となる内固定材料であるDouble Slide Screw(DSS)システムの改良型である。DSSシステムに比べて小型化されているので、強度が十分であるか強度試験を行った。その結果、強度的にはハンソンピン(HSP)とほぼ同等で、中空海綿骨螺子(CCHS)よりも強かった。DSCSシステムの固定性を検証するため、模擬骨に骨折を加えて、階差法にて疲労強度試験を行った。DSCSプレートバレル+スレッドバレル(DSCS-PB+TB)、DSCSスレッドバレル(DSCS-TB)×2本、HSP 2本6.5mm、CCHS 3本について比較したところ、DSCS-PB+TBが最も安定して強度が高く、次いでCCHS、DSCS-TB、HSPの順に強度が弱かった。また、骨折患者15例に対してDSCSシステムを使用した結果、現在のところ、骨頭壊死、再転位、転子下骨折などの合併症はみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007