脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
治療法選択とその根拠 腰椎 変性側彎 腰椎変性側彎症に対する治療法選択の根拠 タイプ別固定法と長期臨床成績
岩村 祐一
1
,
稲坂 理樹
,
河合 孝誠
,
上杉 昌章
,
青田 洋一
,
安竹 重幸
1横浜掖済会病院 整形外科
キーワード:
脊柱側彎症
,
脊椎固定術
,
腰椎
,
治療成績
,
アラインメント
Keyword:
Lumbar Vertebrae
,
Scoliosis
,
Spinal Fusion
,
Treatment Outcome
pp.207-212
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024955
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著者等は腰椎変性側彎症を「戸山の分類」に準じた2つのタイプと三次元的変形の高度なタイプの計3タイプに分類し、各タイプの変形の度合いに応じた手術法(固定法)を設定している。タイプ別の内訳は、下位椎間の楔状変形が主因となっているものをtype 1、中下位椎間板全般の変形によるものをtype 2、多椎間すべりやNash&Moe法でgrade 2以上の椎体回旋、10mm以上の側方すべりなどを伴うものをtype 3とした。手術法は、type 1に対しては楔状椎間における椎間孔部除圧と矯正を目的に後方経路腰椎椎体間固定術(PLIF)と代償椎間を含めた後側方固定術(PLF)、type 2に対してはPLF、type 3に対しては多椎間の矯正を含めたPLIFを施行している。今回、これまでに手術を行った30例(type 1 12例、type 2 6例、type 3 12例)の臨床成績を調査し、タイプ別固定法の妥当性について検討した。結果、全例で側彎の可及的矯正とアライメント回復が得られており、著者等の治療方針は妥当であると考えられた。
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