腰椎疾患up-to-date
手術的治療の進歩 脊椎固定術と姿勢の制御 腰椎変性側彎症に対する多椎間矯正固定術の長期臨床成績 特に腰仙椎アライメントの推移と各種合併症の影響について
岩村 祐一
1
,
稲坂 理樹
,
安部 聡弥
,
國谷 洋
,
藤巻 洋
,
河野 心範
,
河井 卓也
,
藤原 稔
,
青田 洋一
,
齋藤 知行
1横浜掖済会病院 整形外科
キーワード:
骨ねじ
,
脊柱側彎症
,
脊椎固定術
,
仙椎
,
腰椎
,
ロジスティックモデル
,
共存疾患
,
治療成績
,
アラインメント
Keyword:
Bone Screws
,
Lumbar Vertebrae
,
Scoliosis
,
Spinal Fusion
,
Sacrum
,
Comorbidity
,
Logistic Models
,
Treatment Outcome
pp.234-238
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222873
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腰椎変性側彎症(DLS)に対する多椎間矯正固定術の長期臨床成績について報告した。多椎間の除圧と椎弓根スクリューとロッドインストゥルメンテーションを併用した可及的矯正固定術を施行した、DLS手術例73例中、術後2年以上追跡調査可能であった55例を対象とした。JOAスコアは術前平均10.4点が術後2年または最良時には24.7点と改善した。術後経過中に治療を要した合併症は、それぞれ内科的合併症16例、整形外科的合併症23例であった。ASDは19例に発症し、その中で隣接椎間障害は16例、隣接椎体圧迫骨折は3例4椎体で、うち隣接椎肝障害の3例で追加除圧術を要した以外はすべて保存的治療で対処した。重回帰分析で、内科的合併症およびASD発症が有意に影響を及ぼす因子であった。JOAスコア改善の25%以上の低下をきたす有意な因子では、内科的合併症、ASD発症が有意な影響因子であった。
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