発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001250110
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後方不安定性に次いで頻度の高かった変性側彎による椎間孔部狭窄の病態と術式について検討した.椎問高の減少と上関節突起の変性・肥厚による骨性椎問孔の狭小化に軟部組織の要因が加わり,側彎凹側での椎間孔部狭窄が発症すると考えられた.側彎凹側でのpedicular kinkingの為,障害神経根の良好な可動性を得る為には,椎間高を獲得する側彎矯正或いは椎弓根の部分切除が必要であった.高度変性のため脊柱管狭窄の合併頻度が高く,脊柱管狭窄所見は椎間関節内側の変性のため側彎凸側でより高度にみられる傾向があった.変性側彎を伴う脊柱管狭窄症では,側彎凹側での椎間孔部狭窄の存在を念頭に入れた慎重な臨床診断・画像診断,術式の選択が必要であった
©Nankodo Co., Ltd., 2001