脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
治療法選択とその根拠 胸椎 骨粗鬆症による圧迫骨折の治療選択 骨粗鬆症性椎体骨折後遅発性障害に対する手術的治療 脊椎後方短縮術と後方インストゥルメントを併用したハイドロキシアパタイトブロックによるkyphoplasty
星野 雅洋
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1東松山市立市民病院 整形外科
キーワード:
Hydroxyapatite
,
胸椎
,
骨切り術
,
骨粗鬆症
,
脊椎骨折
,
脊柱
,
脊椎固定術
,
椎体形成術
Keyword:
Osteoporosis
,
Osteotomy
,
Spinal Fusion
,
Spine
,
Thoracic Vertebrae
,
Spinal Fractures
,
Durapatite
,
Vertebroplasty
pp.135-144
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024943
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当科では手術的治療を要する骨粗鬆症性椎体骨折後遅発性障害に対しては1997年以降、脊椎後方短縮術(以下、短縮術)のみで対応し、比較的良好な成績を得てきた。しかし本術式は技術的に高度であり、時に手術時間の延長や出血量の増大といったこともあるといわれているため、2002年から適応を選んで、より低侵襲な手術を目的にハイドロキシアパタイトブロックによるkyphoplasty+後方インストゥルメンテーション(以下kypho術)も行っている。各術式の適応は、画像上の圧迫型や小さなcleftのみの偽関節例に対してはkypho術を行い、高度なアリゲータマウス型の偽関節や椎体前方が開大できないほどの高度な圧潰を呈する症例は短縮術の適応とした。Kypho術の成績は、手術時間や出血量が少なく、後彎矯正率は短縮術に劣るものの満足いく成績が得られている。
©Nankodo Co., Ltd., 2006