臨床室
超高度肥満胸椎後縦靱帯骨化症の1例
渡邉 悠
1
,
長谷川 智彦
,
坂野 友啓
,
三原 唯暉
,
大石 強
,
小林 祥
,
松山 幸弘
1浜松医科大学 整形外科
キーワード:
胸椎
,
MRI
,
脊椎固定術
,
外科的減圧
,
後縦靱帯骨化症
,
肥満症
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Obesity, Morbid
,
Spinal Fusion
,
Thoracic Vertebrae
,
Ossification of Posterior Longitudinal Ligament
,
Decompression, Surgical
pp.933-936
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014369924
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39歳男。歩行障害を主訴とした。4ヵ月前より徐々に進行し、前医にて胸椎後縦靱帯骨化症と診断された。体重227kgと超高度肥満のため、4週間ベッド上で四肢の運動と食事療法を行い手術目的で入院となった。転院時の体重は190kgであったため、搬送用ベッド・手術台は耐荷重200kg超のものを準備した。手術当日は意識下にファイバーを経鼻挿管し、腹臥位の体位を自身にとらせ、気道狭窄がないことを患者に確認して静脈麻酔を開始した。Th6~Th11の後方除圧固定術後、抗生物質を通常成人の2倍量を使用し、深部静脈血栓症の予防として通常の機械的予防法と併用して経口FXa阻害剤を使用し、呼吸管理としてnasal持続的陽圧換気を使用した。術後2週で立位可能となりリハビリテーション目的で転院した。術後2ヵ月の体重は170kgとなり両側Lofstrand杖歩行が可能となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014