脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
治療法選択とその根拠 頸椎 頸椎症性脊髄症 頸椎症性筋萎縮症に対する選択的椎弓形成術
竹林 庸雄
1
,
井本 憲志
,
吉本 三徳
,
川口 哲
,
山下 敏彦
1札幌医科大学 整形外科
キーワード:
関節可動域
,
脊髄圧迫
,
X線CT
,
入院期間
,
外科的減圧
,
失血-外科
,
頸椎症性脊髄症
,
椎弓形成術
,
手術時間
,
頸椎症性筋萎縮症
Keyword:
Length of Stay
,
Spinal Cord Compression
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Range of Motion, Articular
,
Blood Loss, Surgical
,
Decompression, Surgical
,
Laminoplasty
,
Operative Time
pp.84-86
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024933
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当科で選択的椎弓形成術を行った頸椎症性筋萎縮症10例の治療成績を報告した。切除椎弓は単椎弓のC4が1例、C5が4例、C6が4例、C4とC6の2椎弓が1例であった。併用手術としてC5棘突起拡大術を1例、椎間孔除圧術を5例に施行した。手術時間は平均126分(85~180分)、出血量は平均35.7ml(少量~130ml)であった。筋力の改善効果はexcellentが8例、goodが2例で、good例はいずれも術前の筋力徒手テストで0~1を示した遠位型の症例であった。JOAスコアの改善率は平均80.6%(50~100%)で、頸椎ROMは術前と比較して99.3%と術後もほぼ維持され、Visual analogue scaleスコアは術後1日目が2.1点、1週目0.7点、2週目0点と極めて低値であった。術後在院日数は平均10.8日(8~13日)で、C5麻痺などの合併症は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2006