脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
治療法選択とその根拠 頸椎 頸椎症性脊髄症 頸髄症に対する広範囲後方除圧選択の根拠
平林 茂
1
,
張 軍衛
,
斎木 都夫
,
酒井 宏哉
1埼玉医科大学総合医療センター 整形外科
キーワード:
X線診断
,
MRI
,
外科的減圧
,
後縦靱帯骨化症
,
頸椎症性脊髄症
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Ossification of Posterior Longitudinal Ligament
,
Decompression, Surgical
pp.69-73
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024930
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1990~2001年に圧迫性頸髄疾患に対してtension-band laminoplastyを行った168例を手術高位の範囲別(除圧範囲別)に3群に分けて治療成績を比較検討し、広範囲後方除圧法の意義について考察した。検討の結果、C1後弓切除+C2椎弓拡大を行うとその除圧効果は、除圧を行った高位であるC1-C2のみならずC5椎体高位にまで及ぶことが明らかになった。3群間で神経症状の改善率に有意差は認められなかったが、これは手術時点におけるそれぞれの脊髄圧迫の範囲に応じて手術を行ったため経過観察期間内では問題が起きなかったにすぎず、除圧範囲を小さくしてもよいということにはならないと思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2006