脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
治療法選択とその根拠 頸椎 頸椎症性脊髄症 棘突起縦割式椎弓形成術(double door laminoplasty)の生体力学的根拠
久保 紳一郎
1
,
帖佐 悦男
1宮崎大学 整形外科
キーワード:
生体力学的現象
,
死体
,
椎弓切除術
,
後縦靱帯骨化症
,
頸椎症性脊髄症
,
椎弓形成術
,
棘突起縦割法
Keyword:
Cadaver
,
Biomechanical Phenomena
,
Laminectomy
,
Ossification of Posterior Longitudinal Ligament
,
Laminoplasty
pp.62-68
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024929
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棘突起縦割式椎弓形成術(DDL)と椎弓切除術との生体力学的相違および椎間孔開放術を併用した場合の効果について検討した。ヒト新鮮死体頸椎(各群7体、計14体)を用いて段階的に手術侵襲を加え、段階ごとに生理的範囲のピュアモーメント負荷をかけて各頸椎の三次元運動をモニターした。検討の結果、DDLで得られる安定性の本質は棘突起間スペーサーもしくは骨移植による拡大椎弓の積極的固定によってもたらされる黄色靱帯機能の再建にあることが示された。DDL+椎間孔拡大術は生体力学的にもアドバンテージの高い術式であることが確認された。
©Nankodo Co., Ltd., 2006