脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
治療法選択とその根拠 頸椎 頸椎症性脊髄症 第3頸椎椎弓切除を加えた頸半棘筋完全温存による頸椎拡大術 軸性疼痛と可動域制限の前向き調査
竹内 和成
1
,
横山 徹
,
小野 睦
,
沼沢 拓也
,
和田 簡一郎
,
熊谷 玄太郎
1弘前大学 整形外科
キーワード:
関節可動域
,
椎弓切除術
,
疼痛
,
前向き研究
,
後縦靱帯骨化症
,
頸椎症性脊髄症
,
椎弓形成術
,
棘筋
Keyword:
Laminectomy
,
Pain
,
Prospective Studies
,
Range of Motion, Articular
,
Ossification of Posterior Longitudinal Ligament
,
Laminoplasty
pp.74-78
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024931
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自施設での頸椎拡大術の方法は従来、C2頸半棘筋をいったん切離後、創閉時に再縫着していたが、2001年からはC2頸半棘筋を完全温存する目的でC3椎弓のみ切除する術式に変更した。このC2頸半棘筋温存により術後の軸性疼痛とROM制限が軽減されたか否かを検証するため、本術式を施行し術後1年以上経過した40例(温存群)と、従来の術式を施行し術後1年以上経過した16例(縫着群)を対象に、軸性疼痛とROM制限の程度を比較検討した。結果、軸性疼痛なし例の割合は縫着群の19%に対して温存群は53%と有意に高かった。ROM(C2~C7)についても縫着群の平均20°に対して温存群は29°とより良好に保たれていた。
©Nankodo Co., Ltd., 2006