脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
鑑別診断とその根拠 腰椎 脊髄終糸症候群と腰椎椎間板ヘルニアの鑑別
遠藤 健司
1
,
駒形 正志
,
山本 謙吾
1東京医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
MRI
,
神経管閉鎖不全
,
鑑別診断
,
椎間板ヘルニア
,
馬尾
,
腰椎
,
脊髄終糸症候群
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Cauda Equina
,
Intervertebral Disc Displacement
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Lumbar Vertebrae
,
Neural Tube Defects
,
Radiography
pp.35-40
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024925
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当院で経験した脊髄終糸症候群(TFT)18例、腰椎椎間板ヘルニア(LDH)20例の臨床症状、X線像、腰椎MRI所見、TFT誘発テスト所見を群間比較し、両疾患の鑑別点について検討した。結果、下肢痛については、TFT群では大腿前面、下腿後面の痛みが多く、LDH群では片側の神経根支配域に一致した痛みが多かった。膀胱直腸障害については、TFT群で16例(89%)に頻尿を認めたのに対し、LDH群で頻尿を認めたのは1例(5%)のみであった。TFT誘発テスト所見はTFT群が立位テスト・坐位テストとも全例陽性、LDH群は立位で2例(10%)が陽性、坐位では陽性はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2006