発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006105263
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症例1:23歳男.腰痛に続いて両下肢のしびれが出現・悪化し,歩行困難となった.又,頸部痛,両側手指しびれ,握力の低下を自覚するようになった.tight filum terminale(TFT)の診断で終糸切離術を行った.術後1週間で頸部痛,腰痛の改善を自覚した.術後2ヵ月で手指のしびれは残存するものの,Finger floor distance(FFD)17cm,握力・下肢伸展挙上(SLR)テストの改善,TFT誘発テスト(立位,坐位)の陰性,下肢深部腱反射の正常化,足クローヌス・Babinski徴候の両側陰性を認めた.症例2:32歳男.腰痛,頸部痛が出現し,残尿感,右下肢脱力,腰痛の悪化がみられるようになった.TFTの診断で終糸切離術を行った.術後1週間で頸部痛,腰痛,残尿感の改善を自覚し,握力の改善,FFD20cm,SLRテスト陰性,TFT誘発テスト(立位,坐位)の陰性,下肢深部腱反射の正常化,足クローヌス・Babinski徴候の両側陰性を認めた.尚,両例とも,画像診断から頸椎,腰椎に神経圧迫性病変は認められなかった
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