臨床室
第4/第5腰椎椎間板ヘルニアとの鑑別を要した帯状疱疹に伴う下垂足の1例
中島 大輔
1
,
野尻 賢哉
,
高畑 武司
1神奈川県厚生農業協同組合連合会伊勢原協同病院 整形外科
キーワード:
Prednisolone
,
下肢
,
MRI
,
鑑別診断
,
椎間板ヘルニア
,
疼痛
,
帯状疱疹
,
麻痺
,
腰椎
,
尖足変形
,
椎間板切除
,
Pregabalin
,
下肢伸展挙上テスト
,
徒手筋力テスト
Keyword:
Pregabalin
,
Diagnosis, Differential
,
Equinus Deformity
,
Herpes Zoster
,
Intervertebral Disc Displacement
,
Lumbar Vertebrae
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Paralysis
,
Pain
,
Prednisolone
,
Diskectomy
,
Lower Extremity
pp.141-143
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016165685
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64歳男。突然の左大腿、下腿外側部痛が出現し、3日後に左L5領域に疱疹、9日後に左下垂足が出現したため当科を受診した。臨床経過より帯状疱疹に伴う下肢痛および運動麻痺を否定できなかったが、MRI所見にてL4/L5椎間板ヘルニアを伴うL5神経根症を考え、緊急ヘルニア摘出術を施行した。術中所見では後縦靱帯下脱出型の椎間板ヘルニアおよびL5神経根の圧迫がみられた。術後も下肢痛は持続し、麻痺が回復せず、術翌日に皮膚科を受診し、帯状疱疹と診断された。診断時にはすでに痂疲化しており、抗ウイルス薬は投与せず、プレガバリンの投与を開始し、術後7日よりプレドニゾロンの経口投与を行った。術後1年の時点で下肢痛は減弱したが、麻痺の回復はみられない。
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